プライマリーとしての僕のキャリアの初めは、E先輩が言ったとおり、「最初の2週間くらいはあっぷあっぷ」って感じでした。シフト表には1週間単位で僕が入るべき模擬レッスン講座が1日に3つから4つ入れてあり、その内、大分類で「アクア」「マシン」下にあるものは、僕がE先輩の許で見て学んできた各種のレッスンの内側からの延長と言えるものでしたが、「フロア」に属するものは僕が体験してこなかったもの ー ストレッチ、サーキット、ヨガ等 ー でした。僕は最初の内、とりわけこれらのフロア・ジャンルの講座群にどぎまぎするような居たたまれなさ、気後れのようなものを感じました。というのも、アクアやマシン・ジャンルのそれは、実際にお客さんを相手にしてのレッスンよろしく、講座主の上位イントラ1人がせいぜい5、6人の下位イントラを相手にするものなのに対して、フロアのそれは、上位の1人、そのアシスト役の中位の2、3人、そして僕の上下直近あたりの下位10〜15人ほどから成る、結構な規模の「教室」感のあるもので、どうしても自意識からの面映さを拭い去るのに時間がかかったのでした。さらに言うとこのフロアの講座では、男女ともにセクシー度の高いウェアを着て臨むのがなんとなく常識のようなムードになっていて、マシン・ジムでのウェアにも、競泳用のハイ・レッグとビキニにすら慣れていた気になっていた僕も、他の男女イントラの姿にどぎまぎするわ、興奮するわ、しかもそれを素知らぬ顔の下に隠さなきゃと内心焦るわで、気が気でない数レッスンを過ごすことになるのでした。



最初のフロアの講座はストレッチで、その鮮烈なカルチャー・ショック感と勃起を治められなくて困惑しきりだったことでよく覚えています。講座主は当時セカンダリーのOさんで、同じくセカンダリーの男女アシスタントを左右に従えての講座でした。「生徒」は僕含めた男3人女8人ほどで(じき分かるようになったことですが、それがこのジムのインストラクターの大体の男女比でした)、完全に初めて参加だった僕と2人の女子が講師陣の正面に陣取らされました。身長167cmほどで最低でもEカップはあるバストとヴォリュームのあるヒップをしたOさんは、光沢感のある純白のブラトップと1分丈のスパッツの上下という姿で、僕にはそれが裸以上にヌーディーに思えて、レッスン本番が始まる前から既に勃起の兆しを覚えて焦りました。



その講座、そしてこのジムにおける「ストレッチ」は、軽い故障予防のウォーム・アップ、クール・ダウンのようなものではなく、お客さんにも独立した一式のエクササイズ・レッスンとして提供されるもので、そのため中央の僕たち新参3人以外の(2回め以上の)経験者は、のきなみ同様の、露出の多い、体のラインと筋肉の動きのよく見える、したがって「結果的にヌーディー」なウェアをそれぞれ着用しているのでした。そして対面には、ただでさえ水着・裸同然の姿をしたOさんが、各種のストレッチのポーズ・動きを快活でアスリートライクな声色で説明しつつ取り、その度に腕が胸が肩甲骨が背中の筋が、尻が太ももがふくらはぎが艶かしくくねり、純白の生地が汗で湿っていき、勃った乳首のシルエットがくっきりしていき... 「は〜い!じゃあ、Uくん!前に出てきて、今のトライセプス3態、やってみて」と実技披露させられる段になった際には、9割がた勃起したスパッツ姿でその場の全員の前に立つことになってしまった僕でした。



そんなふうに言うと、まるでセクハラか新人イジメのように聞こえるかもしれませんが、そして僕は確かにその時耳まで真っ赤になるような恥ずかしさを感じたものでしたが、意外や、その場の全員 ー 僕と同様に新参の女子2人も、僕たちより1回なり5回なり「先輩」の各インストラクターも、講師陣の3人も ー 吹き出し笑いのひとつも立てることなく、むしろ優しく鷹揚な励ましオーラを送るようなムードで僕を見守ってくれているように感じました。じきに ー 本当にじきに、もうほんの1、2回のレッスン講座で、はっきりと悟れるようになるのですが、アクアでもマシンでもこのフロアでも、性的な魅力の発露やそれに魅かれての興奮の発露やモチベーションやは、自然かつ喜ばしいもの、尊重され推奨されるべきものとして認められており、それはE先輩が僕に再三再四、手を変え品を変え教えてくれようとしていたことと合致しているのでした。



こうして僕は、プライマリーとしてのいわば最初のハードルを、自分的にはあっぷあっぷで羞恥混じりで超えたわけですが、むしろそれはすぐに、複数のお客さんを前にするからにはどうしても超克しなければならない心理的ハードルの第1跳であったことが感得されていきました。そうした模擬レッスン講座で、落ち着いた堂々とした態度を、そして自分の性的魅力アピールを、易々と提示できるようになっていなければ、どうして縁もゆかりも容赦も忖度もないお客さんの前に立ってインストラクションなどできるでしょう?トレイニーからずいぶん大きく進展することになって面食らうようなプライマリーの職分の始まりでしたが、同時にその官能ムードぷんぷんのレッスンの数々は、じきに大きな楽しみとモチベーションをも与えてくれるようになるのでした。
(随時続く)





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