「あの、先輩... こんなこと言うのはなんか情けないんですが、今のお話だと、来月から僕はE先輩の指導から外れて自力でいろいろ模索していかなきゃならない、ってことなんでしょうか?もちろん、いつまでも手取り足取り、坊やみたいにってわけにも ー」僕の言が終わるまでもなく、E先輩はあははっと笑って僕を遮りました。「あはは。ごめんごめん。あたしの物言いがちょっとシリアスになりすぎちゃったかもね。なんて言うかな... 『通常』の、『表向き』の業務上では、もちろんUくんはこれからいろんな先輩のいろんな実習レッスン講座を受けることになるし、そのスケジューリングによっては週に1、2回しかあたしと顔を合わせないみたいにもなるけど。でもそれは、きみが掃除や点検や巡回や補充やの、言わば『雑用』をやってる時ともそんなに変わりないことよね?で、これからはそういう雑用的なことに従事する時間はググっと減って、その分あたし以外の上級イントラからの学習時間が増え、これまでよりちょっと高度なアシスタント仕事の時間も増え、で、まあ言うなれば、あたしの監視下から逃れてちょこちょこと自由で自発的なエロティック・コミュニケーションの瞬間瞬間も増えてくるってことよ。で、あたしは変わらず、きみの指導教官というか担当責任者というかそういう立場であり続けるのはまちがいないけど、これからはいろんな ー そうね、シニアやセカンダリーはもちろん、同級だけど少し先輩みたいなプライマリーのイントラ含めて、関わる全員がきみの分野別のプチ先生みたいになるってことね。でもたとえば、あたしがきみを自宅に呼んでやってるような『特別指導』はもちろん続くのよ。これはある意味、そうだな、きみが最低でも駆け出しシニアになるくらいまでは続くかな。じゃないと本当の意味での『戦力』を育てることになんないからね」



その長広舌は一段落したらしく、急にE先輩は表情と口調を和らげて、半ばからかうように言ってくるのでした。「何?Uくんはもしかして、『まだ何にもロクに教えてくれてないし、ご褒美ももらってない!ズルいズルい!』みたいに思っちゃったの?」それはある意味、僕の内心の焦りを社会的なエクスキューズ抜きで表せばそうなろうという端的な指摘でした。それで僕はおそらく顔を赤くしてバツの悪そうな様子を見せていたのでしょう。先輩はいたずらであだっぽい目で下から僕の顔をのぞきこみ、「ふ〜ん... じゃあ、少し前倒しになるけど、ちょっとしたシミュレーション指導をやっときますか」と含み笑いで言いました。



「よっ、と」E先輩は右手にあった腰の高さほどの下駄箱状の造り付けのチェストに後ろ手に跳び乗って腰掛けました。「じゃあ、これからあたしは22、3才の女子大生もしくは新人OLのお客様、ね。きみはそのお客様の好意、もしくはつまみ食いモーティヴを感じ取ってはいるけど、そうそう軽々にお相手しちゃわないように、かつご気分を害することにならないように、上手〜く合わせ上手〜くすかしでちょうどいい関係性と距離感をキープしなきゃなんない、って設定。じゃあ、いくよ?」そう言うと先輩は、ふくらはぎが攣ったお客様の演技に入りました。



「すみません、先生!脚、ふくらはぎが攣っちゃって!」いつもの先輩とは全然違う、甘えの混じった高い声。3分丈スパッツを穿いた先輩の左脚が自分のみぞおちの高さに掲げられ、僕はとりあえずファースト・エイドのマニュアルを思い返しつつ先輩のシューズの足をホールドし、もう片方の手を膝裏に添えました。と、普段の声に戻って先輩。「だめ、だめ!靴の裏を自分のお腹に押し当てて抱え込むように!」僕は言われたとおりにし、改めてやんわりと膝下裏側を上方向にストレッチさせつつ「大丈夫ですか?こうすると少し楽になります?」と問いかけました。「ん〜ん、どうだろ?なんか、すぐまたピキーンって来ちゃいそう」僕はストレッチ圧はかけたまま、ふくらはぎに軽くもみほぐしを加えつつ「どうでしょう?ふくらはぎが緩んでくる感じします?」と続けました。シミュレーション実技に没頭しつつも、実は内心で、E先輩の体に触れるのは思えば初めてだなと思いながら。



「『よかったらシューズをお脱がせしましょうか?』って言って」と潜めた鋭い声でE先輩が指示をささやきました。「よかったらシューズをお脱がせしましょうか?」「うん、お願い。土踏まずのほうにも伝染しちゃいそうだから」先輩のリーボックのシューズを脱がせてアンクル丈のソックスの足を抱え込んでみると、先輩がそのような細かいシミュレーションお芝居を振ってきてる理由が分かるような気がしました。女性が靴下はだしの足を男性の腹に押し付けているというのは、思いのほかプライヴェート感があってエロティックな状況なのです。先輩のふくらはぎを揉みほぐしている時から軽く兆してきていた僕の勃起は、今や完全にフルに達していました。と、先輩の指摘 ー 「ほら、Uくん?腰が退けちゃってるよw そういう時は正反対に、堂々と、でも素知らぬ顔で『どうだ!』とばかりに見せつけとくべきシーンでしょ?はい、ここでカット!」パチンとカチンコよろしく手を叩き、先輩はこのシミュレーションを終えました。



「どうだろ、ちょっとは勘所が分かったかな?ほんのこのくらいのちっちゃなエピソードの積み重ねで、お客様がたはそのインストラクターとの間合いと出方を量っていかれるのね。で、イントラのほうではあくまで、お客様のえっち心を撥ねつけないように、増幅させるように、を心懸けつつも、自分からは出すぎたアクションを起こさず、でも『アンタなんかに興味ないよ』みたいに取られないように、と絶妙な駆け引きが大事になるの。理想を言えば、常に5人10人のお客様がUくんとの進展を期待してわがジムに足繁く通われるように、ってことね」僕はこのちょっとした実地レクチャーで、たとえばMさんのような男性イントラがどのように女性客の垂涎の的になっていったのかがより具体的に吞み込めた気がしました。そしてその伝でこのE先輩のようなインストラクターをも... 「で、どうだった、Uくん?初めて触れるあたしの脚は?」不意打ちに僕はしどろもどろになりましたが、先輩は「うふふっ。ねえ、16cmに達したら遠慮なく教えてきてね。もうちょっといいご褒美を考えなくもないから」と、その日の特別レッスンを終えるのでした。
(随時続く)



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